ドクターズブログ

2007年9月アーカイブ

ダーマライヴで鼻がいびつに(39才 女性)

【主訴】
鼻筋を通してもらおうと新宿にある個人経営の美容外科に相談に行きました。「ヒアルロン酸で簡単にできます。」といわれ注入の処置を受けました。1年くらいはとても良かったのですが徐々に鼻筋が崩れてきたので同じ美容外科で再度注入してもらいました。すると今度は鼻が円柱のような不自然な形になりました。
このことを相談すると「眉間に逆三角形の追加注入をするといいですよ」といわれ3度目の注入を行いました。この逆三角形+円柱で私の鼻はとても目立つ鼻になってしまいました。それからというものこの鼻が気になって気になってしようがなく、1日でも早く元に戻したいと思うようになりました。そこでインターネットで調べたところヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を分解する酵素)のことを知りました。
ヒアルロニダーゼを注射してもらいに行くと3回打った注射が単なるヒアルロン酸ではなくダーマライヴであったことを知らされました。その後ヒアルロニダーゼを注射した部分は凹み、しこりは浮き上がり私の鼻はでこぼこになってしまいました。毎日鏡で見ていると、日増しにいびつになっていくような気がします。
担当した院長は「治すには凹んだところにさらに注入するしかないです」といわれました。もう、注入はこりごりです。悔しくて悲しくて訴訟も考えました。なんとか元の状態に戻せないものでしょうか?

【回答 酒井形成外科 医師 堤 清明】
商品名でいうとアクアミド、アメイジングジェル、マジックジェル、ダーマライヴ、これらの製品はアレルギーや血管内に誤って注入した場合、塞栓症をおこす恐れがあるのでヨーロッパでは販売が禁止されています。
しかし、日本では医師の裁量権(お医者さんの責任の範囲内で)のもとこれらの製品が個人輸入され患者さんに使われています。良識のあるドクターであればこんな危険な商品を患者さんに薦めないでしょう。商売と割りきっているドクターが使うのです。ですから、上記の症例の様に使う前に詳しい説明をしてくれることは、ほとんどありません。「吸収されないヒアルロン酸なので経済的ですよ」などと言って使うだけ使って、被害者が出ても知らん顔です。恐ろしい話です。
さて上記の患者さんですが診断は異物肉芽腫です。皮下の異物肉芽腫の場合、治療は切除です。部位によっては植皮が必要な場合があります。是非、酒井形成外科にご相談下さい。



くちびるを薄くする手術を受けたが、思ったように改善しないばかりか違和感もでてしてしまった(22才 男性)

【主訴】
もともとくちびるが分厚く「垂れ下がったたらこくちびる」にコンプレックスがありました。ネットで「安さで評判」のクリニックに相談に行き、勧められてつい、当日手術を受けてしまいました。
傷跡を目立たなくさせるためと言われ、歯茎の根元から切開を受けました。手術後2カ月ほどたちます。腫れは治まりましたが、たらこくちびるは全然改善しませんでした。さらに下唇を前に出そうとするとひきつれ感があり痛みも出ます。口を開けようとすると下くちびるが内側に引っ張られます。なんとか改善素方法はあるのでしょうか?

【回答】
くちびるをよく観察してみると内側と外側があります。内側は粘膜で唾液でいつも湿っています。外側はややカサカサした感じで乾いた状態です。この内側と外側を境する線(ボーダー)は比較的くっきり存在しています。
くちびるの一部を切除する際この境の線(ボーダー)を乱すとくちびるが術後不自然な形に見えるわけです。例えば、外側を切り過ぎれば、粘膜面がくちびるの表に出てしまい、内側を切り過ぎると乾いたくちびるが内側へおしこまれ、表情が硬くなってしまいます。
正しい手術では、このボーダーの線の位置を変えない事に気を配るのが肝心なのです。もし6mmの巾でくちびるの切除を計画した場合、ボーダーから内、外3mmづつ離れた線で切除を行なえばボーダーは変化しないわけです。これがくちびるを薄くする手術の鉄則なのです。
この患者さんの場合は、唇の口腔内側の下の部分で切除をされたようですね。効果が出にくいばかりか、くちびる自体が下にひっぱられ変形をする恐れがあると考えられます。おそらく経験が少ない医師が縫合に自信のないためなるべく見えないところに傷跡を残そうと考えたのでしょう。
リカバリーとしてまず、ひきつれのある瘢痕を切除し、ときにその部位に口腔粘膜の移植を行い修復させます。くちびるは、ボーダーを乱さないように丁寧に切除し縫合します。たいていは、きれいに改善されます。



下腹部の切開式除脂術後のひきつれ(60才 女性)

【主訴】
6年前に下腹部の脂肪をとってもらおうと脂肪吸引で評判の良い某医に相談しました。「脂肪だけでなく、あまった皮膚も一緒にとりましょう。おへその位置もかえますよ。」といわれました。大がかりな手術になるからと入院治療を勧められ、全身麻酔で手術をしてもらいました。
手術が終わって翌日、おなか周りの痛みがひどく包帯をとってもらったところ皮膚がバンバンに硬くなっていました。手術をしていただいた先生は、その日は忙しく診ていただけないとのことだったので別の先生に処置をしていただきました。その先生曰く「切開したところに血がたまってしまい腫れている状態です。溜まった血を抜きます。」と血を抜く処置を何度か行いました。
1週間すると今度は水が溜まるようになりました。1カ月ほど処置に通い、水は出なくなったのですが、縫い合わせた下腹部がひきつれるようになりました。手術をしてくれた先生からの謝罪の言葉はなく今は、縫ったところがひきつれで凹んでその上から皮膚が垂れてきています。おまけにビキニラインがひき上がってしまいとても醜い状態です。大好きだった温泉にも今は行っていません。直す方法はありますか?

【回答 酒井形成外科 医師 堤 清明】
切開式除脂術の場合、上記の患者さんのように血腫をおこす可能性が高いので術中の確実な止血操作はとても重要です。また、術後は必ず血液の持続吸引と患部の圧迫をしっかり行います。不幸にして上記のような状態に陥ってしまった場合でも、速やかに適切な処置を行えばたいていの場合はリカバーできます。
手術から6年経過していますので、やり直しの手術を勧めます。酒井式切開除脂術は、術中はもちろんのこと術後にも注意を怠りません。また他医院での失敗例でもお気軽にご相談下さい。形成外科的再建技術を用いて治療いたします。



レーザー治療後真っ黒に(41才 女性)

【主訴】
7年前に子供の運動会に参加しました。その日は1日良い天気でサングラスを掛けていました。家に帰って鏡を見てびっくり。両方の頬にサングラスの跡がくっきりついてしまいました。それから何年経っても日焼けの跡が退きませんでした。
友だちが「レーザーで簡単にとっちゃいなさいよ」と勧めるので、しみとりで評判の良い某医院でレーザー治療を受けました。1週間くらいでかさぶたが剥がれシミの部分はピンク色のきれいな肌になりました。1週間ぐらいはとても良かったのですがピンク色の肌がみるみるうちに(ほんとうに墨を塗られたみたいに)真っ黒になりました。それから半年、真っ黒なままです。恥ずかしくて外出もできません。これは、医療ミスじゃないかなと思います。なんとかなりますか?

【回答 酒井形成外科 医師 堤 清明】
この方の両頬のシミは肝斑だったのでしょう。肝斑は30代の女性に多く、両方の頬に左右対称的に茶褐色のシミができる疾患です。
頬(ほほ)骨の触れるところに、はけで茶色を塗られたような境界がはっきりしたシミがでるのが肝斑の特徴です。原因は未だはっきりとはしていませんが、妊娠時の卵胞ホルモンが色素細胞を刺激し活性化させてしまう内因性原因説や不適切な化粧品の使用やよく頬を手でこするなどの外因的原因で色素細胞が活性化することも考えられています。
治療は、トランサミン(トラネキサム酸:止血剤)の内服が有効です。レーザー治療は逆効果で、この方のように黒くなってなかなか消えません。これは炎症後色素沈着と呼ばれるもので消えるのに時間がかかります。しかし、時間がかかっても必ず消えるのが炎症後色素沈着の特徴でもあります。やはり、シミのしっかりした診断を行いそれぞれのシミに合った治療を行うべきだと考えます。レーザー以外の治療法がほかにもございますので是非、酒井形成外科にご相談下さい



眉間のシワ、ヒアルロン酸注入後に腫れあがる?(44才 女性)

【主訴】
30代後半から眉間にシワができ始め、最近では普通の表情のつもりでも周囲の人から「怒ってるの?」といわれるようになりました。そこで、友人の勧めもあり、口コミで知ったある美容皮膚科クリニックでコラーゲンの注射を希望しました。もともとアレルギー体質があったので心配になり先生に尋ねると「アレルギーが心配ならコラーゲンではなく、ヒアルロン酸を注入しましょう。ヒアルロン酸なら大丈夫だから」といわれました。それで、眉間とホウレイ線にヒアルロン酸を注入しました。
注入して4日目から顔が腫れ始め、1週間すると眉間とホウレイ線がみみず腫れになってしまいました。そこで注射したクリニックに問い合わせると「ヒアルロン酸はアレルギーをおこすわけがないですよ、そんなことをおっしゃる方は初めてです。」と門前払いされてしまいました。かゆくて痛くてしょうがないです。こんな状態ですがなんとかなりますか?

【回答 酒井形成外科 医師 堤 清明】
ヒアルロン酸もアレルギー様症状を起こします。ヒアルロン酸はたんぱく質ではないのでアレルゲン(アレルギーのもと)にはなりませんが添加物やヒアルロン酸そのものが炎症を起こすことを介してアレルギーを引き起こします。ただしアレルギー出現率が0.3%程度といわれつまり1,000人に注射しても3人だけ被害者ということなので問題が起こりにくいのです。上記のように明らかにアレルギー症状が出たのであれば抗アレルギー薬の処方を受けるべきです。内服によりかゆみや痛みが抑えられます。是非、酒井形成外科にご相談下さい。

 



豊胸術後乳房の高さ異常と人工的な乳房がいやになった(19才 女性)

【主訴】
2ヶ月前に大手クリニックで豊胸術を受けました。でも今は後悔しています。形はたしかに「りっぱなおっぱい」だと思います。でも、とても硬いし、彼氏にさわられるのもいやなんです。彼氏も「硬くて変!」なんて、平気でいうんですよ。でもほんとだもんね。
それにまっすぐ立って胸をはると右のオッパイが左より下にあるんです。これが一番イヤなんです。なんとかならないのでしょうか。

【回答】
まず、硬いのはいたしかたない場合もありますが、あまりにポンポコリンな感じがあれば、最初の手術創から再切開しカプセルを広げることが必要でしょう。また、右の乳房がさがっているとの指摘ですが、もし、右の下がり感より左の上がり感がいやなら左をもう少し下げ右と同レベルにします。右の下がり感がいやなら、右は乳房下線で切開し若干つりあげ左と同レベルの高さに合わせます。
しかし、あなたは冒頭で「後悔している」とおっしゃていますので、この際プロテーゼを抜き去り元に戻すと言うのも一考かもしれませんね。



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