ドクターズブログ

瞼に脂肪を移植をするということは一般的におこなわれているのでしょうか (2008年6月15日 19:54)

酒井形成外科ホームページを拝見させていただきました。

脂肪注入のことについて詳しく書かれていたので、移植についてもお詳しいのかと思い、是非相談させてください。

【主訴】
個人の美容外科で、眼瞼下垂、皮膚切除を行なう二重の美容外科の手術を受けました。
左目を右目の開きに合わせるため、その医師の言われるまま両目の手術をしました。そのときに右目の脂肪が少ないということで右側は脂肪の移植をしました。
今、右目は脂肪のためと思われますが、でこぼこでラインもきたない状態です。
左目は、左目頭がかなり上部に癒着して、閉じて6mm、目を開けて5mmで目頭に向かって末広になっていびつな状態です。まゆげと皮膚のあいだもあまりない状態です。
美容整形の修正は非常に難しいと聞きます。
昨年の1ヶ月検診のときに、右目はもうすこし、ラインを上で切り、脂肪を追加しましょう。
左目は窪みに癒着してしまったので、癒着をはずし、そこに脂肪を入れて、もっと下で固定しなおしましょう。といわれました。
私は、その美容外科の先生のアドバイスがおかしいと感じるのは、手術からまだ1ヶ月なのにすぐに修正をしようとすることです。
(美容整形前は9mm開いていた目が、今は6mmしか開かず、開閉もしんどい状態)

最近、わかったのですが、修正は通常組織がおちつく3ヶ月以降にするということを聞きました。
しかし、この医師は急いで美容整形の再手術をしたがります
美容整形の再手術をあまりにもせかすので、手術日はこちらから連絡しますと言って帰ってきました。

注入ではなく、かたまりで、瞼に脂肪を移植をするということは一般的におこなわれているのでしょうか。
確かに少し窪んではいましたが、はたして本当に移植が必要だったのだろうか。また、どのような経過を辿るのでしょうか。
再手術の時は、脂肪は1〜2ヶ月で滑らかになるといっていました。
今、美容整形の再手術をしてくれる評判のよい美容外科を探しています。


【回答】
まず、手術した医師が「日本形成外科学会」専門医でいらしたのでしょうか?
もし、専門医でいらしたら、その医師の指導は概ね間違っていないと想像されます。医師の処置や診断はあくまで症状によってそれぞれ異なります。
わたしは、あなたの症状を拝見せず意見を述べるわけですので、あくまで一般論として御理解下さい。

まず、脂肪注入でなく脂肪移植ということの是非ですが、切開二重の手術に伴う事柄でしたら、十分あり得ることと考えます。脂肪注入は注射により脂肪を注入する手段ですから、あくまで単独手術で行われるものです。切開重瞼の場合は術野がオープンなわけですから、その場所に脂肪が置けますよね。ただし、私でしたら、切除した脂肪より、吸引した脂肪を移植するという技法で行うと思います。他の場所から脂肪を採取すると余計な傷跡が残るからです。  
しかし、真皮脂肪移植といわれれば他所から切除してそれをもってくるでしょう。しかし、上まぶたへの真皮脂肪は硬くなるという事実から、あまり推薦できる方法ではないような気はします。

術後1ヶ月で再手術をするか否か、ですが、これは難しい問題です。たしかに一般的には十分落ち着く3〜6ヶ月は様子をみると思いますが、こと目については機能の問題(視力)がありますので、あまり障害が強い場合、傷跡が落ち着くなど悠長な事を言っておられず、早めの処置で機能回復を優先する場合があります。
経過の事ですが、私は切開二重手術で組織同時移植はあまりおこなわず、回りの組織の移動や挙筋短縮手術で十分効果を出しえると考えています。ですから、術後1ヶ月くらいで、たいていはかなり美しい状態になります。この手の手術でリカバリーに悩む事はここ10年くいらいありませんでした。
再手術を急いでいるという状態からも、ややトラブった感は受けますが、他の形成外科学会の専門医をお尋ねになりセコンドオピニオンをもらう事をお勧めします。

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