ドクターズブログ

2009年8月アーカイブ

最近、至る所で『飲むヒアルロン酸』『ヒアルロン酸サプリメント』などが出回っています。

しかし、ヒアルロン酸を口から直接摂取することで軟骨や皮膚に影響を与えているという科学的エビデンスは、今のところ出ていません。

ヒアルロン酸の構造は『グルクロン酸』と『N-アセチルグルコサミン』が交互に繰り返される鎖状から成ります。
ヒアルロン酸の分子はそのままだと大きいため、体内での吸収率を考えると直接ヒアルロン酸を摂取するよりも、既に分解されたこの2つの分子を摂取した方が効率的だと、考えられています。
ただし、これが生体内でヒアルロン酸に合成されるかどうかは疑問ですが・・。

また、化粧品などに配合されているヒアルロン酸に関しては、その分子量の大きさから皮膚の角質までにしか浸透しません。
ただ、ヒアルロン酸特有の高い保水力によって皮膚表面に潤いを保つことは出来ます。ですから、ヒアルロン酸系化粧品の塗布で、感触としてのスベスベ感はでるとおもいます。しかし、現在、お化粧品の成分としてはヒアルロン酸より高分子ポリマーが流行のようです。
注意してほしいのは、紫外線や酸化によってヒアルロン酸はどんどんと分解されます。
保湿効果を保つ為には、こまめに紫外線対策を心掛けるようにすることが大切です。



フィラーの歴史はコラーゲンの注入に始まりました。
最初は牛の皮膚から抽出したコラーゲン成分の抗原基を除き薬剤として販売されました。しかし、狂牛病騒ぎで一気にその人気を落としました。変って登場したのがヒアルロン酸製剤です。もともとヒアルロン酸は人の皮膚の保湿成分として存在しています。
その効力はヒアルロン酸1ccに対し水4リットルの保水力といわれています。
この人型ヒアルロン酸のDNAを遺伝子工学でレンサ球菌にはめ込み人の皮膚のヒアルロン酸を生成することに成功し、現在のヒアルロン製剤が誕生しています。ただし初期のものは分子構造が軽く吸収が早かった為コラーゲン製剤に大きく水をあけられていました。
その後ヒアルロン酸分子同士のエステル結合やエーテル結合の技術が進み現在ではコラーゲンを凌ぐようになってきました。製剤の原価が安いこともあって、市民の間ではコラーゲンよりヒアルロン酸を選ぶシーンが年々増加しいきました。その結果コラーゲンは収益が減少し、ついにその生産を断念したと伝えられています。
眼瞼周囲ではとても使いやすかった人型コラーゲン(コスモダーム)が無くなってしまうのはちょっと残念です。



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