ドクターズブログ

2015年10月アーカイブ

Q)2年前に他院で切開法で二重手術をしましたが、最近になり、二重の線が消えて、また元の一重のようになってしまいました。
切開法での二重手術では、埋没法と異なり二重が消えることは無いと聞きましが、私の場合は、失敗といえるのでしょうか。
もし、再度修正手術を行えば、永久的な二重を手に入れることができるのでしょうか。
また、その場合の注意事項などを教えていただけませんでしょうか。

A ) 比較的希ですが、切開法での二重形成でも、重瞼線が薄くなり、時に一重に戻ってしまうことがあります。
もともと、一重の方の上眼瞼には解剖学的に理由があります。
たとえば、皮膚が厚い、瞼板前軟部組織が多い、眼瞼下垂がある、等の理由です。
こういった特徴のある方の二重手術は、上眼瞼の皮膚の瞼板への癒着を促う処置を加えますが、術後、時に重瞼線が多少くぼんだり傷跡が目立ったりする可能性があります。
なるべく手術後の傷跡を目立たなく美しくしようと心がけると、それは癒着不足から、重瞼が曖昧になってしまう、といったマイナスの局面がでてしまうことがあります。

このようなタイプの上眼瞼の方に切開法重瞼を行う場合、ちょっとしたテクニックを併用する事があります。
超極細のマイクロサージェリー用ナイロン糸を利用するのも一つですが、最近では極細の吸収糸が開発されてきましたので、これを瞼板と皮膚の癒着強化に利用するのも良い方法だと考えています。
二重手術における傷跡をほとんど無くしながらも、二重線の消失をなるべく防ぐには最も効果的といえます。

次回の修正手術ではこの様なテクニックを利用すると良いでしょう。
この法法を利用したとしても、手術を受けた方が特別注意をする必要は特にありません。



Q) 高濃度脂肪注入、コンデンスリッチファットについて質問します。
この脂肪注入を受けると、その部位での脂肪が増えるだけでなく、幹細胞が血管を伝わり全身に若替えり効果や修復効果があると聞きました。これは本当のことなのでしょうか。
また、この脂肪注入では、通常の脂肪注入と比べ2〜3倍の効果があるとも聞きました。この事実についてお答えいただけませんでしょうか。

A)  脂肪幹細胞移植あるいは脂肪幹細胞注入、コンデンスリッチファットなどとも呼ばれていますが、実際は脂肪幹細胞そのものを移植するわけではありません。
そもそも、脂肪幹細胞といっても、生体の脂肪から採れる量はほんのわずかしかないのです。理論的にはこれを2ヶ月程培養し、成長因子等を混入させ、再度自分の脂肪細胞と混和し注入をするものです。
この操作は、東京大学のみで行われていますが、厚労省の認可や倫理委員会の許諾を必要とします。
今後は一般のクリニックでも施術可能になるかもしれませんが、培養中の感染事故や取り違え事故等を考慮すると、簡単に厚労省が許可するとは思えません。

では、一般のクリニックが行っているコンデンスリッチファット等はどのようなものかというと、通常の脂肪吸引で得た脂肪を遠心分離させ、ある種の酵素を混和した上で処理を行い、脂肪細胞のなかの重い部分を注質し、これを注入するという法法です。培養する時間は無いので、一般の脂肪注入と同様な処置として扱えます。それでも、最近では厚労省の調査に協力しなくてはなりません。

これで、一般の脂肪注入とそれほど差があるのかというと、医師の考えは様々です。理論的に言えば、コンデンスリッチファット法では、通常の脂肪注入の2〜3倍の幹細胞が含まれているはずです。
しかしながら、もともとの数がかなり少ないため効果にほとんど差が無いとする意見もあるわけです。
私の経験では、高濃度の含幹細胞注入(コンデンスリッチファット)は多少定着率に関して効果が高いような感じを受けます。
注入された脂肪幹細胞はもともと患者さまの体に自然に存在したものですから、注入部位から移動してさらに働きを増すとは考えられません。つまり拡散効果は無いと考えられます。



酒井形成外科の美容外科・美容皮膚科のご予約はこちらから