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脂肪吸引 : チュームセント

脂肪吸引手術では、脂肪だけでなく血液も同時に吸引されます。特に多量の脂肪を吸引する予定の手術では、出血量にも注意を向ける必要があります。
例えば、両側の大腿部(ふともも)だけでなく腹部や腰も同時に脂肪吸引をする場合などでは、4〜5リットルもの血液をまじえた脂肪を吸引することもあります。一見、手術中、多量に出血している感じがしないので、患者さんが貧血に陥っている事に気付かれないこともあるかもしれません。
脂肪吸引時の出血を抑えるために脂肪吸引予定部位に「チュームセント」と言われる薬液を注入します。血管を収縮させ脂肪吸引時の出血を極めて高度に抑制させます。「チュームセント」は脂肪吸引の必需事項です。
この「チュームセント」はクリニックによって薬の調合が異なり、ある種の「秘伝」的要素を持っています。私も現在の「チュームセント」の処方に至までいろいろ試してきたのですが、現在の処方のものになってから出血量は激減しました。
それにしても、術中の患者さんの血液状況を逐一把握することが、外科医としてはとても大切な事になります。
特に脂肪吸引手術中は数回にわたり血液検査を施行し患者さんが貧血に陥っていかどうかを確認することが必要になるのです。
こうすれば、患者さんは安全に手術を受けることができます。

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簡単に貧血を見分ける自動血算器 もしもの場合安全な輸血を可能にする、クロスマッチ器


下腹部の切開式除脂術後のひきつれ(60才 女性)

【主訴】
6年前に下腹部の脂肪をとってもらおうと脂肪吸引で評判の良い某医に相談しました。「脂肪だけでなく、あまった皮膚も一緒にとりましょう。おへその位置もかえますよ。」といわれました。大がかりな手術になるからと入院治療を勧められ、全身麻酔で手術をしてもらいました。
手術が終わって翌日、おなか周りの痛みがひどく包帯をとってもらったところ皮膚がバンバンに硬くなっていました。手術をしていただいた先生は、その日は忙しく診ていただけないとのことだったので別の先生に処置をしていただきました。その先生曰く「切開したところに血がたまってしまい腫れている状態です。溜まった血を抜きます。」と血を抜く処置を何度か行いました。
1週間すると今度は水が溜まるようになりました。1カ月ほど処置に通い、水は出なくなったのですが、縫い合わせた下腹部がひきつれるようになりました。手術をしてくれた先生からの謝罪の言葉はなく今は、縫ったところがひきつれで凹んでその上から皮膚が垂れてきています。おまけにビキニラインがひき上がってしまいとても醜い状態です。大好きだった温泉にも今は行っていません。直す方法はありますか?

【回答 酒井形成外科 医師 堤 清明】
切開式除脂術の場合、上記の患者さんのように血腫をおこす可能性が高いので術中の確実な止血操作はとても重要です。また、術後は必ず血液の持続吸引と患部の圧迫をしっかり行います。不幸にして上記のような状態に陥ってしまった場合でも、速やかに適切な処置を行えばたいていの場合はリカバーできます。
手術から6年経過していますので、やり直しの手術を勧めます。酒井式切開除脂術は、術中はもちろんのこと術後にも注意を怠りません。また他医院での失敗例でもお気軽にご相談下さい。形成外科的再建技術を用いて治療いたします。



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