通常脂肪注入

脂肪注入とは

脂肪注入は脂肪吸引で採取した脂肪を適時加工し、必要箇所に注入注射の技術で脂肪を移植することです。とくにお顔に脂肪注入すると顔の窪みやふけ顔を改善し、肌にハリをもたせる効果が見込まれます。

注入された脂肪細胞はある程度定着し脂肪組織を増大をさせます。通常の脂肪注入では、定着率がと20〜30%程度といわれています。


高濃度脂肪注入が応用できる場所

fig1.高濃度脂肪注入が応用できる箇所

普通脂肪注入の欠点と利点

普通脂肪注入のメリット

普通脂肪注入のメリットは、自分自身の組織を使うため免疫反応は起きません。
コラーゲンやヒアルロン酸注入と異なり、ある程度自分の組織として定着します。

普通脂肪注入のデメリット

注入された脂肪の定着率は20%前後と高くはないため、数回の脂肪注入を必要とすることがあります。
痩せていて脂肪が採取できない患者さまでは脂肪注入ができない場合があります。

普通脂肪注入の術後経過

普通脂肪注入に使用する自家脂肪の採取は、概ね大腿部、臀部、腹部のいずれか一カ所を選択して単純脂肪吸引で行います。
手術時間は1時間程度です。

脂肪注入部は、局所麻酔を行います。
脂肪注入では、注入部位がやや腫れます。また、脂肪注入のため若干内出血が起こりますが、これらは約2週間程度でほぼ落ち着きます。

普通脂肪注入のアフターフォロー

脂肪採取部位は術後1日、包帯圧迫をほどこします。
手術翌日からはガードルやサポーター等で1週間程度は圧迫します。
抜糸は通常はありません。シャワー浴やシャンプー洗顔は、翌日から可能です。全身入浴は、術後4〜5日から可能です。
脂肪注入部位は、一時的に膨らんだり凸凹感がありますが、2週間程度でかなり落ち着いてきます。
満足できる結果が出るまでは、ある程度の間隔を空けながら、多数回の脂肪注入が必要になることもあります。

普通脂肪注入の詳細情報

施術時間 60分程度
施術後の通院 初回のみ翌日チェック。1〜2ヶ月後状態観察を行います。行います。
腫れについて 脂肪採取部位、脂肪注入部位の内出血様変化や腫れは、落ち着くには2週間程度を要します。
カウンセリング当日治療
入院の必要性 不要
麻酔 局所麻酔 静脈麻酔
洗顔・洗髪・シャワー浴 手術翌日から可

脂肪注入の手術費用

項目 治療内容 金額
(消費税込)
脂肪注入1箇所 顔の一箇所の脂肪注入 330,000円
脂肪注入3箇所以上 顔の3箇所以上の注入 550,000円
美容的要素のあるものは自費になります。

リスク(合併症・副作用 等)

感染
細菌やウイルス等による炎症。
血腫
術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血
術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血
術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)
全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)
傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着
瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー
薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差
なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称
人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
脂肪壊死による貯留
 
凹凸感
 
皮下の硬結
 
脂肪吸引部の凹み感、凹凸
 

脂肪注入の症例

症例1
顔全体に脂肪注入

顔全体に脂肪注入を行いました。お顔の肌の張りとふくよかさが蘇ります。

顔全体に脂肪注入 術前
術前
顔全体に脂肪注入 術後
術後
この症例の価格

顔全体への脂肪注入 モニター 44万円(税込み)

この症例のリスク・副作用

感染、内出血、色素沈着、表面の凸凹、左右差、皮下の硬結

症例2
上眼瞼の陥凹性変化(サンケンアイズ)に対し脂肪注入

上眼瞼の陥凹性変化(サンケンアイズ)に対し脂肪注入で対応しました

上眼瞼の陥凹性変化(サンケンアイズ)に対し脂肪注入 術前
術前
上眼瞼の陥凹性変化(サンケンアイズ)に対し脂肪注入 術後
術後
この症例の価格

上眼瞼への脂肪注入 モニター 27.5万円(税込み)

この症例のリスク・副作用

感染、内出血、色素沈着、表面の凸凹、左右差、皮下の硬結

脂肪注入の手術の実際

脂肪注入のポイント

  • 脂肪注入は注入予定部位の範囲に一気に注入せず小分けしながら小量づつ注入します。(定着率を上げるため)
  • ある程度の結果が出るためには、2〜3回の施術が必要になります。
酒井院長
酒井院長
黒木医師
黒木医師

注入用脂肪採取

脂肪吸引法で大腿部、腹部、臀部等から脂肪を採取します。

注入用脂肪採取の様子

脂肪吸引法で大腿部、腹部、臀部等から脂肪を採取します。

注入用脂肪採取の様子

注入用脂肪の洗浄と加工

採取した脂肪吸引物は洗浄され注入用脂肪だけを分離します。その上で遠心分離を行い重い脂肪層を選別します。

脂肪注入

洗浄・加工された脂肪を少量づつ丁寧に注入します。

fig1.脂肪注入の様子
fig2.脂肪注入の様子

fig3.脂肪注入の様子