上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)

上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)とは

加齢性のしわや弛みにも対応出来ます。

上眼瞼しわ、弛み取り(切開式ふたえまぶた)の手術は、予定とするふたえの線に沿って切開を加え、瞼板けんばん前組織やまぶたの皮膚、時に眼窩内脂肪がんかないしぼうを適度に切除しながら瞼板けんばんに瞼の皮膚を癒着させ、ふたえの線を形成する美容外科の手術です。


上まぶたのしわ・弛み取りの手術の欠点と利点

上まぶたのしわ・弛み取りのメリット

上まぶたのしわ・弛み取りのメリットは、切開式二重まぶたの手術同様、弛んでしまった瞼や、厚ぼったい瞼にも対応できます。
眼瞼下垂がんけんかすいがある場合や、パッチリした感じを表現する場合には、挙筋短縮法きょきんたんしゅくほうを同時に施術することによって対応が可能です。
また、目頭切開めがしらせっかい(内眼角形成術)と組み合わせると、目を大きく変化させることができます。

上まぶたのしわ・弛み取りのデメリット

上まぶたのしわ・弛み取りのデメリットは、切開式二重まぶた同様、修正が困難なことが先ず挙げられます。デザインが落ち着いた頃にもう少し大きくするという修正は可能ですが、小さくすることは時間が経過した症例以外不可能になりますので、注意が必要になります。
重瞼線上での皮膚切除が多過ぎると「ハム目」変形をおこします。場合によっては眉下皮膚切除と組み合わせます。
まぶたの腫れが落ち着くまでにやや時間がかかり、大きな二重まぶたな感じを暫く我慢しなければなりません。

上まぶたのしわ・弛み取り手術の手術時間と術後経過

上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)の手術は、デザインの時間を含め60分程度です。
抜糸は、手術の1週間後に行います。
上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)での腫れは、術後2週間程で内出血の色や大まかな腫れが退いてきます。とりあえず落ち着いたと感じられるまでには、術後1~2ヶ月かかります。
目を閉じた時、切開の痕が赤黒く線状に認められる期間がありますが、自然になるのには1年以上を要することがあります。

上まぶたのしわ・弛み取り手術のアフターフォロー

上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)の手術は、術後1時間ほどまぶたを冷やしながらお休みいただいた後、帰宅できます。
上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)の手術当日は眼鏡または薄めのサングラスをご用意下さい。
洗顔洗髪は、上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)の手術翌日から可能です。洗顔後、1日数回、処方した消毒液、点眼薬、眼軟膏で傷の処置をして下さい。
手術翌日に傷のチェックを行い、1週間後に抜糸を行います。
上まぶたのしわ・弛み取り(切開式二重まぶた)の手術の1~2ヶ月後に状態観察、3ヶ月後にデザインチェックを行います。やや大きめの腫れた感じのふたえの状態が少々続きますが、あわてず、落ち着くのを待ちましょう。
お化粧は、抜糸後すぐに行っても構いません。コンタクトレンズのご使用は抜糸後から可能ですが、一度装着してみて問題がなければ続けてご使用ください。

上まぶたのしわ・弛み取り手術の詳細情報

施術時間 60分程度
施術後の通院 翌日傷のチェック。1週間で抜糸。1~2ヶ月後に状態観察、3ヶ月後にデザインチェックを行います
腫れについて 術後2週間程で内出血の色やおおまかな腫れが退いてきます。落ち着くまでは1~2ヶ月。傷の赤みが取れるのに6ヶ月程度かかります
カウンセリング当日治療
入院の必要性 不要
麻酔 局所麻酔
洗髪・洗顔・シャワー浴 手術次の日から可

リスク(合併症・副作用 等)

感染
細菌やウイルス等による炎症。
血腫
術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血
術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血
術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)
全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)
傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着
瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー
薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差
なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称
人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
重瞼線の消失、曖昧化
 
眼瞼外反症
 
重瞼幅の大きさの不適当
 
眼瞼下垂
 
閉眼機能障害
 

上まぶたのしわ・弛み取りの手術費用

項目 治療内容 金額
(消費税込)
二重まぶた切開法・上瞼のたるみ取り 440,000円
美容的要素のあるものは自費になります。

上まぶたのしわ・たるみ取り手術の症例

症例1
他院での二重瞼切開法の修正と眼瞼下垂の改善

他院で二重瞼の手術をうけたのですが、左右差と右側の眼瞼下垂がんけんかすいが目立ってきましたこの修正を希望されました。また、重瞼線の上の皮膚のたるみ改善し、あっさりした二重まぶたを希望されました。右側の挙筋腱膜きょきんけんまくの前転を行い眼瞼下垂がんけんかすいを修正し、眉下皮膚切除を行いました。

他院での切開式二重まぶたを修正 術前 開眼
術前 開眼
他院での切開式二重まぶたの修正 術後 1年目 開眼
術後 開眼
他院での切開式二重まぶたを修正 術前 閉眼
術前 閉眼
他院での切開式二重まぶたの修正 術後1年目 閉眼
術後 閉眼
この症例の価格

切開重瞼(二重まぶた切開法)弛み取り・眼瞼下垂手術・眉下皮膚切除 モニター 79.2万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例2
他院での二重瞼切開法の修正とやや幅広の二重瞼

他院の二重瞼切開法の修正を希望されました。二重線が曖昧さや瘢痕が目立つことの修正とやや幅広の二重瞼を希望なさいました。切開線での瘢痕を切除しながら重瞼線の位置を整えました。

他院での切開式二重まぶたを修正 術前 開眼
術前 開眼
他院での切開式二重まぶたの修正 術後 1年目 開眼
術後 開眼
他院での切開式二重まぶたを修正 術前 閉眼
術前 閉眼
他院での切開式二重まぶたの修正 術後1年目 閉眼
術後 閉眼
この症例の価格

切開重瞼(二重まぶた切開法)修正 モニター 44万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例3
加齢による奥二重状態

加齢によりまぶたが厚ぼったくなり奥二重状態になったそうです。切開重瞼で皮膚を切除するだけでなく、眉下皮膚切除を同時に行いました。

他院での切開式二重まぶたを修正 術前 開眼
術前 開眼
他院での切開式二重まぶたの修正 術後 1年目 開眼
術後 開眼
他院での切開式二重まぶたを修正 術前 閉眼
術前 閉眼
他院での切開式二重まぶたの修正 術後1年目 閉眼
術後 閉眼
この症例の価格

切開重瞼(二重まぶた切開法)弛み取り 眉下皮膚切除(両側) モニター 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

上まぶたのしわ・弛み取りの手術の実際

上眼瞼しわ、たるみ取り手術のポイント

  • まぶたの弛みを矯正するには、二重まぶたの線上で余剰皮膚を取るだけではなく、アイリフトやブロウリフトを行なった方がよい場合があります。
  • 眼窩内脂肪がんかないしぼうは、患者さまの状況に応じて少量切除する場合と、切除しない場合があります。なお、眼窩内脂肪がんかないしぼうを切除しすぎると、後年目の落ち窪みが目立つようになります。
  • 厚ぼったい感じの瞼の場合には、脂肪を除去するより、瞼板前けんばんまえ組織を切除するようにします。
  • 切開式二重まぶたは、基本的に控えめにします。
河野医師
河野医師
酒井院長
酒井院長

上眼瞼しわ、たるみ取り(切開式二重まぶた)手術のデザイン

上まぶたの皮膚の切除量が多すぎると、わざとらしい二重まぶたになります。
切除量を多くしないと十分まぶたの垂れ込みが改善されないようなら、アイリフト、またはブロウリフトを併用するようにします。

fig1.術前の上まぶたが垂れている状態
fig2.切開予定線

皮膚切開(皮膚切開量の少なめの方)

上眼瞼しわ、たるみ取り(切開式二重まぶた)手術のデザインでの、切開予定ラインを丁寧に切開していきます。

切開した皮膚を切り取ります。

皮下切除、瞼板前組織の切除(皮膚切除量の多めの方)

瞼板前けんばんまえ眼輪筋がんりんきんを切除していきます。

瞼板前けんばんまえ組織、眼輪筋がんりんきんの一部を切除します。
患者さまによっては、眼窩内脂肪がんかないしぼうの一部やROOF脂肪(眼輪筋がんりんきんの下にある固い脂肪)の一部を切除することもあります。

眼窩内脂肪がんかないしぼうを除去する場合もあります。この場合、眼窩内出血に注意し止血を良く行ないます。
眼窩内がんかない脂肪の切除は、有効な場合と悪化の場合があります。決して一律に切除すればいいものではありません。

また、眼窩内脂肪と上まぶたの垂れ込みとの関係はあまり無いとされています。むしろ、ROOF脂肪(眼輪筋がんりんきんの下にある固い脂肪)の切除が有効なことがあるといわれています。

上眼瞼しわ、たるみ取り(切開式二重まぶた)での形成外科的特殊縫合

縫合の美しさは、その後の二重まぶたの自然さに繋がります。
皮膚をきちんと縫い合わせるために、顕微鏡またはルーペを使用して丁寧に縫合していきます。

ふたえの線での皮膚切除が多いと不自然になる理由

上まぶたの睫毛まつげと眉毛の間の皮膚は、睫毛まつげ側に行くに従い徐々に薄くなっていきます。特に二重まぶたが形成されている辺りは、極めて皮膚は薄く仕上がっています。
この薄い所で限定して皮膚切除を行えば自然なふたえに仕上がります。

しかし、上まぶたの皮膚を切除しすぎて厚い所と薄い所を縫合するようになると、不自然な仕上がりになるのです。
上まぶたの弛みが多い症例では、弛んだ皮膚の切除ばかりに気を奪われると、不自然な二重まぶたになってしまうことがあります。
そんな場合には躊躇ちゅうちょせず、ブロウリフトやアイリフトをデザインに含めると自然な仕上がりになります。