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女医だからわかる、婦人科形成のあれこれ

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男性の形成外科専門医でも女性特有の部位の手術を得意としている先生はいらっしゃると思います。しかし、正しい知識と確かな技術をお持ちであっても、女性が実際に何に悩み、どのような困難があるのか、直感的に理解することは難しいのではないでしょうか。
私たち女性医師は、形成外科専門医として十分な知識・技術を有するだけでなく、同じ女性の多くの悩みを実感として捉え、共感し、解決への道筋をご提案することができると考えます。

私たち女性医師は、形成外科専門医として十分な知識・技術を有するだけでなく、同じ女性の多くの悩みを実感として捉え、共感し、解決への道筋をご提案することができると考えます。

小陰唇縮小

小陰唇が大きすぎると思っている方は意外に多いのです。機能的には問題がないことが多いのですが、見た目が良くないと思われるようです。
小陰唇縮小手術は、形成外科医にとって手技的には比較的簡単ですが、綺麗な形態を作るためには美しいデザインを必要とします。
簡単とはいえピットフォールは存在しますので、以下のポイントをしっかり説明してくれる形成外科専門医を選びましょう。

ハート型あるいはアップル型
ハート型あるいはアップル型

ポイント

  • ハート型あるいはアップル型に左右対象なデザインを行います。
  • 外尿道口より左右の小陰唇までの距離を2cm程度残すデザインを心がけています。
    →尿線(排尿時に思ったところに尿を着水できる)を作るのは外尿道周囲の小陰唇であることに注意しています。
  • 小陰唇だけでなく、それに続く副皮の切除を自然な形で取り扱います。
  • 肛門近くの粘膜の切除は最低限度とします。
  • 止血を十分に行い、溶解糸で中縫合を着実に行います。
  • 外縫合はステッチマーク(鉄道地図様傷痕)が残らないよう、細い非溶解糸で連続縫合を行い、必ず抜糸を行います。

美容的要素のあるものは自費になります。

大陰唇形成

VIO脱毛が一般的となった現在では、大陰唇の形態が直接見えるようになりました。加齢により大陰唇の皮膚が垂れ込んだり皮膚のシワが多くなったり、見た目の変化を気にする方も増えています。

それぞれの患者さまに合わせて術式を決定します。ふくらみが減り、皮膚の弛みが目立つ場合が多いので、大陰唇から小陰唇に移行する部位で余剰皮膚を切除したり、真皮脂肪移植を行う場合もあります。また、大陰唇部の表皮だけ切除し真皮弁として凹みに入れることで大陰唇部をふっくらさせることも考えます。

ポイント

  • 大陰唇部に移植する真皮脂肪は下臀部などの目立ちにくい部位から採取します。

美容的要素のあるものは自費になります。

クリトリス包皮切除

クリトリス周囲の皮膚が多量に余り、クリトリスを覆い尽くすだけでなく、そこに皮膚の塊ができてしまうことがあります。
これをスッキリさせるには、クリトリス周囲の薄い皮膚を残しクリトリスの基部の厚い皮膚のみを切除します。

膣縫縮手術

産後、膣粘膜が弛緩すると同時に粘膜の襞が薄くなることがあります。場合によっては性生活の充実感が減少するともいわれています。
膣弛緩症の治療として、膣粘膜だけを切除し膣を取り巻く「球海綿体筋きゅうかいめんたいきん」を縫縮します。膣粘膜を再縫合する際、粘膜を盛り上がらせるようにして、膣の襞を再形成します。

ポイント

  • 球海綿体筋きゅうかいめんたいきんをなるべく損傷しないように細心の注意を払っています。

美容的要素のあるものは自費になります。

乳頭縮小手術

乳頭の悩みとして多いのは、授乳後の乳頭の肥大です。
これまで、ご自身の肥大した乳頭を「干しプルーン」と表現したご婦人もおりました。
乳頭肥大修正の形成手術では、乳管の温存とともに神経血管の温存が大切になります。かつては乳頭縮小手術後に乳頭が壊死を起こし、乳頭が欠損した症例があるそうです。
私たちは今までの経験から、日本人の乳頭の適切な大きさは、直径が7〜10mm程度、乳頭高が7mm前後と考えます。もちろん患者さまのご意見を伺い、なるべくご期待に沿うようきめ細やかなデザインを施します。
形成外科専門医の行う縫合はきわめて精緻で、乳頭縮小術後の傷痕は、ほぼわからなくなります。

乳頭縮小手術

ポイント

  • 乳頭高の短縮には乳管、乳頭への神経束、乳頭への血管束の温存しながら乳頭を皮弁として作成します。

美容的要素のあるものは自費になります。

陥没乳頭

陥没乳頭とは乳輪の中心にある乳頭がほぼ平坦だったり、むしろ陥没していて乳輪の中心が凹んだ状態を指します。
陥没乳頭は、乳管の先天的異常が原因で起こる一種の形態異常と考えられています。しかし、陥没乳頭の女性は意外に多いといわれています。

重度の陥没乳頭では、授乳ができないこともあります。また、陥凹した乳頭部には垢が溜まりやすく、乳腺炎の原因になったり、悪臭の元になったりします。機能的な問題がなくても、見た目を気にする方もいます。
治療は手術のみで、乳腺内乳管の延長が基本になります。やや難易度が高い手術ですが、成功すると乳汁分泌機能が正常化し、見た目も綺麗になります。

陥没乳頭

ポイント

  • 神経や血管、特に乳管を温存しながら、乳頭内乳管を延長する手術法で施術します。
  • 再陥没を防ぐために乳頭基部の組織内にブリッジブロック処理を必ず行います。

美容的要素のあるものは自費になります。

酒井形成外科
日本形成外科学会 渡部 紫秀(わたなべ しほ)
日本美容外科学会(JSAPS) 酒井 倫明

このページの監修医紹介

院長 酒井 倫明

院長

さかい みちあき

酒井 倫明

日本形成外科学会専門医
日本形成外科学会 領域指導医取得
美容外科分野指導医認定証
医学博士号取得
昭和大学非常勤講師
千葉大学非常勤講師
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会 会員
日本再生医療学会会員
日本皮膚科学会 会員
日本美容医療協会会員
日本臨床形成美容外科医会 会員