酒井形成外科 診察予約

 

フェイスリフト

フェイスリフト手術の概要

だれもが年齢を重ねると、老人様の顔つきになってきます。これを残念と思う方のために形成外科手術の一環としてフェイスリフト手術が確立されてきました。
若い時の顔に近づける手術が、フェイスリフトともいえます。

酒井形成外科では、範囲の少ない側面フェイスリフトから顔全体をしっかり引き上げるトータルフェイスリフトまで、希望に応じ手術をデザインいたします。

当院のフェイスリフトは、基本が全身麻酔で行われます。丁寧な縫合が必要なフェイスリフトでは、どうしても手術時間が長時間に及びますので、患者さまの安静を得るためにも全身麻酔は良い選択になります。

当院の一般的フェイスリフの切開腺は、側頭部の有毛部から耳前部を通り耳の後ろ、さらに頸部の頭髪生え際の目立たない所を切開します。SMASの上を広範に剥離を行い、SMASをリガメント上で縫縮します。これにより、法令線やマリオネットラインや頬の線(ミッドチークライン)が伸ばされます。
この処理の後、皮膚をSMASに固定しながら引き延ばしていきます。最後に余った皮膚は切開線上で切除します。手術終了時に吸引ドレーンを挿入し血腫の予防を心がけます。また、剥離部の安定のため術後2〜4日程度は包帯を施します。

フェイスリフト手術直後は、吸引ドレーンの挿入と包帯圧迫をしっかり行います。ドレーンは、退院時(術後の翌日)に抜去し、包帯は3日後くらいで解放します。

フェイスリフト手術直後の様子 ドレーンを挿入

手術直後の様子 ドレーンが挿入されている


フェイスリフト手術の欠点と利点

フェイスリフト手術のメリット

フェイスリフト手術のメリットは、老人様顔貌の改善には、最も効果が高い治療法です。

フェイスリフト手術のデメリット

フェイスリフト手術のデメリットは、僅かですが傷痕が残ることです。滅多に無いとはいえ、合併症が否定できないことです。

フェイスリフト手術の術後経過

フェイスリフト手術後、1日入院します。包帯での固定を2〜4日行います。
フェイスリフト手術後の腫れは、10〜14日前後で落ち着いて来ます。内出血の可能性は低くなってきました。
抜糸を7〜10日後に行います。2ヶ月程度でやや色素沈着はのこるものの、傷跡も改善してきます。傷跡が落ち着くには1年程度が必要です。

フェイスリフト手術のアフターフォロー

フェイスリフト手術後の包帯の除去は、退院後2〜4日に行います。その日に洗髪、洗顔を行います。ご自分で消毒処置ができるように薬剤の処方とその方法をお教えいたします。
包帯除去後は、ご自宅で洗髪洗顔入浴が可能です。
フェイスリフト手術の抜糸は、術後7日〜10日程度に行われます。術後1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月の検診を行い状態を観察します。

フェイスリフト手術の詳細情報

施術時間 5〜6時間
施術後の通院 2〜4日後包帯除去。7〜14日後数回抜糸
1ヶ月目、2ヶ月目、6ヶ月目に状態チェック。
腫れについて 2〜3週間で内出血や大まかな腫れは退く
完全に退くのは2〜4ヶ月
カウンセリング当日治療 不可
入院の必要性 必要
麻酔 全身麻酔または静脈麻酔

リスク(合併症・副作用 等)

感染
細菌やウイルス等による炎症。
血腫
術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血
術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血
術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)
全ての皮膚切開創は、多少の傷跡が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)
傷跡の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着
瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー
薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差
なるべく患者さまの意見はとりいれるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称
人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。

顔面神経麻痺(表情筋の麻痺)

感覚麻痺、鈍麻

耳下腺漏

頭皮の脱毛

皮膚壊死

フェイスリフトの手術費用

項目 金額
(消費税別)
トータルフェイスリフト(こめかみ、側面、あご下、頸部、前額) 180万円
セミトータルフェイスリフト(こめかみ、側面、あご下、頸部) 130万円
側面コメカミリフト 100万円
側面リフト(ラテラール・ミニフェイスリフト)側面のみ 80万円
顔の脂肪吸引加算(頬・あご下等) 20万円
広頸筋寄せ(プラティスマプリケーション)のどのたるみ矯正加算 30万円
美容的要素のあるものは自費になります。

フェイスリフト手術の実際

フェイスリフト手術のデザイン

フェイスリフト手術は、広範囲の皮下剥離が最も大切なことです。皮下剥離が行いやすく、しかも傷痕が目立たないようなデザインを考えます。

もみあげは上方に移動しますが、耳に近づき過ぎないように注意をします。

耳介前方は、傷痕が耳の穴の中に隠れるようにデザインを進めます。耳たぶ(耳垂)が引っ張られて変形しないようにするためには、耳介後部での皮膚のつり上げ固定をしっかり行うことが大切です。

フェイスリフトの切開予定線

白の点線は耳の後ろ側になる切開予定線を示しています


顔の皮下剥離

フェイスリフト手術のデザインに沿って皮膚に切開を入れた後、皮下の剥離はできるだけ広範囲に行います。

SMAS上を丁寧に剥離するため鈍的剥離(どんてきはくり)を行います。
剥離棒(はくりぼう)は、むやみにSMAS下には届かないため、SMAS上の皮下脂肪層を丁寧に剥離することができます。

フェイスリフト手術のデザインに沿って切開

デザインに沿って切開を進めます


SMAS上を正確に剥離するため鈍的剥離を行います

SMAS上を正確に剥離するため鈍的剥離を行います

剥離棒でSMAS上の皮下脂肪を正確に剥離していきます

剥離棒でSMAS上の皮下脂肪を正確に剥離していきます


続いて、はさみによる鋭的剥離(えいてきはくり)を行います。

この操作では、顔面神経や耳下腺に直接触れることがないため、顔面神経損傷や耳下腺損傷の危険性が殆ど無くなります。
SMAS上の剥離は、法令線の近くまで広範囲に行います。
剥離後、深部リガメントを支えにするようにSMASを挙上固定します。これにより、ミッドチークライン(ゴルゴ線)や法令線、マリオネットライン(ジョウル)の低下が起こります。

SMAS 上から皮膚に向かう深部リガメントのネットワークは、レティナキュラークティスとよばれ、これを皮下で切断することでリガメントの皮膚への影響を無くし、中顔面皮膚の伸張を促します。

はさみによる鋭的剥離

はさみによる鋭的剥離


深部リガメントは、下方でSMASを支えています。この上では、レティナキュラークティスとなり細かな線維としてさらに上にある皮膚を支えています。

SMASの上で、このレティナキュラークティスを切断します。

レティナキュラーティクスの切断

レティナキュラーティクスの切断


深部リガメントより奥に伸びるSMASを深部リガメントで支えるように縫縮(ほうしゅく)します。

深部リガメントの縫縮

深部リガメントの縫縮


SMASの縫縮

SMASは、深部リガメントの発生部位で縫縮(ほうしゅく)して張力を回復させるようにします。
この操作により、従来のフェイスリフト手術でのSMASつり上げやリガメント処理と同様の効果を得ることができます。
すなわち、法令線やマリオネットライン(ジョウル)あるいはミッドチークラインの改善に大きな貢献をもたらします。

① SMAS下には、顔面神経の枝があるためSMASの下は剥離しない

SMAS下には、顔面神経の枝があるためSMASの下は剥離しない

② 皮下を広大に剥離

皮下を広大に剥離

③ SMASを直接切除縫合する

SMASを直接切除縫合する

頸部、あご下の引き上げには側頸部でのSMAS縫縮(ほうしゅく)を行います。
また、首回りやあご下の弛みは、耳介後部の皮膚切除とつり上げですっきり感を出します。

耳前部切開のデザインによる剥離範囲とSMASプリケーティングの位置

耳前部切開のデザインによる剥離範囲と
SMASプリケーティングの位置

SMASプリケーティングによる皮膚の移動方向

SMASプリケーティングによる皮膚の移動方向


リティニングリガメントとSMASプリケーティングの模式図

リティニングリガメントとSMASプリケーティングの模式図

頬部のリテイニングリガメントは、頬骨の最も高い位置からエラの先端を通る直線上に並んでいます。
その並び線を中心におおよそ3cmの幅でSMASを縫縮(ほうしゅく)します。

頬部のリテイニングリガメントの位置

頬部のリテイニングリガメントの位置


フェイスリフト 頬部のリテイニングリガメントの位置

頬部のリテイニングリガメントの位置

フェイスリフト 頬部のリテイニングリガメントの位置

頬部のリテイニングリガメントの位置


ステイスーチャーリングを行う

フェイスリフト手術で剥離された皮膚を上方向に移動し骨膜や腱膜(けんまく)に皮下で固定を行います。

使用する糸は、ごく一部に非吸収糸を使用し、皮膚のつり上げを持続させます。その他の箇所には、太めの吸収糸(PDS糸)を利用します。

フェイスリフト手術でのステイスーチャーリング

スティスーチャーリング

スティスーチャーリング(剥離した皮膚を上方向に移動)


形成外科的縫合法により、徹底した丁寧さで表皮を縫合する

形成外科的縫合法とは、真皮縫合(しんぴほうごう)という皮膚の中を丁寧に、吸収糸を使って縫合することが基本になります。

表面の縫合は、皮膚の高さをぴったり合わせることに神経を集中させます。

形成外科的縫合法でのフェイスリフト術直後症例

形成外科的縫合法でのフェイスリフト術直後


フェイスリフト手術後の皮下縫合(真皮縫合)を行います

美容外科の最大のポイントは、皮膚の美しい縫合にあります。これには形成外科的縫合技術がとても大切です。そして、形成外科的縫合法の最大の特徴が皮下縫合(真皮縫合)です。 フェイスリフトでの皮下縫合を行う際にも溶解糸であるPDS糸を使用します。

フェイスリフト手術での細かく丁寧な皮下縫合

細かく丁寧な皮下縫合

フェイスリフト手術の皮下縫合(真皮縫合)の終了直後

皮下縫合(真皮縫合)の終了直後


表皮縫合を行います

フェイスリフトでの傷は、概ね皮下縫合(真皮縫合)でぴったり合わせていますが、さらに精密に傷を合わせるように表皮縫合を行います。これによって微妙に傷の皮膚を合わせることができます。

フェイスリフト手術の表皮縫合

表皮縫合

フェイスリフト手術の表皮縫合の終了直後

表皮縫合の終了直後


フェイスリフト手術の縫合での工夫
① もみあげが耳につかず自然な形態

フェイスリフト時の顔面皮膚への張力は、頬やこめかみ部位では垂直方向とします。頸部とあご下の部位は斜め上方向とします。
耳周りでは、傷痕を目立たなくさせるためと、耳垂の変形を防ぐデザインを採用します。
これは、口角がひきつれしまうことや、目元が引っ張られるといったフェイスリフト特有のフェイスリフト顔になる事を防ぐ目的があります。

さらには、耳たぶが口元に引っ張られてしまうような変形とならないように注意を払います。

酒井形成外科でのフェイスリフトデザインでは、もみあげが耳にくっついてしまうことをなるべく避けるように心がけています。
フェイスリフトの術後、できるだけ自然な感じになるように細心の注意を払っています。

みみあげが耳につかず自然な形態のフェイスリフトの例

② もみあげが耳にくっついていしまう従来のフェイスリフト

従来のフェイスリフトでは、剥離(はくり)した皮膚やSMASを斜め上方向に吊り上げていたため、もみあげは耳介の前方にくっつき、目元や口元が特有のフェイスリフト顔になっていることが多かったのです。

もみあげが耳にくっついてしまうフェイスリフト手術の例

サクションドレーンの挿入

フェイスリフトの手術中に止血は十分に行いますが、それでも完全というわけにはいきません。手術後2〜3時間はじわじわとした体液の貯留が考えられます。
これを持続的に吸引するサクションドレーンは、術後の腫れの改善だけでなくフェイスリフト手術の結果をさらに効果的にするための重要な要素だと考えられています。

フェイスリフト手術でのサクションドレーンを挿入

サクションドレーンを挿入したところ

サクションドレーン

サクションドレーン


包帯を巻く

フェイスリフト後の包帯圧迫は、サクションドレーンの挿入と同様大切なアフターケアです。
皮下の固定と安定がしっかりしてくる術後2〜4日程度、包帯で顔面を固定します。

フェイスリフト手術での術直後の包帯圧迫

術直後の包帯圧迫

フェイスリフト手術での手術後第一病日(手術の翌日)の状態

手術後第一病日(手術の翌日)の状態