脂肪注入による豊胸術の概要
脂肪注入による豊胸術では、他部位から吸引したご自身の脂肪を、胸部に注入し豊胸する方法です。人工的な注入剤やインプラントに抵抗がある方におすすめです。
脂肪吸引部位は、太もも・お尻・お腹・二の腕などから可能なため、部分痩せ効果もあります。
また、自身の脂肪をそのまま利用するため、豊胸後に硬さや形などの不自然さが出にくく、レントゲンに写ることもありません。

ご自身の脂肪を採取して豊胸する手術です
脂肪注入による豊胸術の症例
豊胸手術の欠点と利点
メリット
自分自身の組織を使うため免疫反応は起きません。
コラーゲンやヒアルロン酸注入と異なり、必ず一部が自分の組織として残り定着します。自然な触り心地、形になります。部分痩せもできます。
デメリット
1回で大きくできる量には限りがあり、理想の大きさになるためには何回かの手術が必要なことがあります。
腫れやむくみ、内出血、痛みなどが生じる期間があります。
脂肪注入による豊胸術の手術時間と術後経過
脂肪注入による豊胸術は、静脈麻酔後1時間程度で終了します。
術後3〜4日は筋肉痛のような痛みがあり、1週間後には触ると痛いくらいに改善します。腫れ、浮腫み、内出血が1〜2週間程度残ります。
術後1ヶ月程度までは、脂肪注入量の4〜5割が吸収されるため術直後に比べサイズダウンします。手術後1ヶ月からは、殆どサイズは変わりません。
脂肪注入による豊胸術のアフターフォロー
脂肪注入による豊胸術の後、60分ほど休息した後お帰りになれます。
シャワー・洗髪は、手術翌日から可能です。
胸部は、1か月程度圧迫をせずブラトップなどの緩めの下着を着用していただきます。
脂肪採取部位は、手術直後から包帯で圧迫をします。ガードルやサポーター等で1週間程度は圧迫を継続します。
術後の通院は翌日、1週間目に傷のチェック、抜糸を行い、術後1ヶ月目に経過観察をいたします。
もう少し大きくしたい場合は、最初の手術から3ヶ月以降であれば2回目が可能です。
脂肪注入による豊胸術の詳細情報
施術時間 | 1時間程度 |
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施術後の通院 | 術後翌日、1週間目に傷のチェック、抜糸。1〜2か月後に経過チェック |
腫れについて | 術後2週間程で内出血の色やおおまかな腫れが退く。完全に落ち着くまでは1〜2ヶ月。傷の赤みが取れるのに6ヶ月 |
カウンセリング当日治療 | 基本的に不可。感染症の血液検査結果があれば可能 |
入院の必要性 | 不要 |
麻酔 | 静脈麻酔 |
リスク(合併症・副作用 等)
- 感染
- 細菌やウイルス等による炎症。
- 血腫
- 術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
- 出血
- 術後やや多い量の出血を見ることです。
- 内出血
- 術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
- 瘢痕(創跡)
- 全ての皮膚切開創は、多少の傷跡が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
- 肥厚性瘢痕(ケロイド)
- 傷跡の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
- 色素沈着
- 瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
- アレルギー
- 薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
- 予定形態との差
- なるべく患者さまの意見はとりいれるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
- 微妙な左右不対称
- 人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
- 脂肪壊死による貯留
- 凹凸感
- 皮下の硬結
- 脂肪吸引部の凹み感、凹凸
脂肪注入による豊胸手術の手術費用
項目 | 金額 (消費税込) |
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脂肪注入による豊胸術 1回目 | 440,000円 |
脂肪注入による豊胸術 2回目以降(半年以内) | 220,000円 |
脂肪注入による豊胸術の実際
高濃度脂肪注入による豊胸手術のポイント
- 高濃度脂肪注入では一カ所に多量に注入せず、少量ずつ他個所に注入する
- ある程度の結果を出すためには、多数回の施術が必要なことをお知らせする
脂肪採取部のデザイン
太もも、お尻、二の腕など細くしたい箇所を決めてデザインしていきます。
バストデザイン
バストにマーキングを行い、注入箇所をデザインしていきます。
この時に左右差の改善や、胸を大きくしたい箇所を決めていきます。
静脈麻酔
局所麻酔でも施術可能ですが、痛いので静脈麻酔で手術をする患者さまが多いです。
脂肪採取
患者さまが、お眠りになったことを確認してから、局所麻酔液を脂肪採取する部位に注入します。
麻酔が行き渡ったら脂肪吸引を開始します。数ミリの管の差し口をお尻の下などのシワに隠れるような箇所に、左右1箇所ずつ開けます。
片方の胸につき150mlから300mlの脂肪を注入いたしますので、計300から600mlの脂肪を採取します。
脂肪注入
採取した脂肪を乳房に注入していきます。
脇の下の見えない箇所から2mmくらいの管を使って、脂肪をいろいろな層にくまなく丁寧に注入します。色々な層に細かく入れることと、皮下や筋肉の中など血行の良い箇所に多めに入れることで、定着を良くしています。なお、これにより感染やシコリなどのリスクが低く抑えられます。
最後に、傷を糸で縫合して手術は終了です。
医師コメント
リスク
この症例にかかった費用(税別)