内眼角形成術(目頭切開)の概要
目頭切開(内眼角形成)は、生まれながらの『蒙古ひだ』が気になる方に適した美容外科の手術です

目頭の蒙古ヒダ
日本人に代表される蒙古(もうこ)系民族では、目頭にヒダ状の形態が存在することが多く、「蒙古ひだ」と呼ばれています。白人系の目つきが好みの方には気になる存在といえます。
内眼角形成術(目頭切開)とは
蒙古ひだを軽減させる手術のことを内眼角形成といいます。
蒙古ひだとは、東洋人に多く見られる目の内側のひだのことです。
これがあると、涙丘(るいきゅう)といわれる独特の構造を覆い目が細く小さく見える形態です。
内眼角形成術(目頭切開)は、目頭の蒙古ひだにZ型のデザインをして2つの三角形の皮弁を入れ替える手術法です。
きわめて繊細な手術ですので、顕微鏡下に手術を行い、肉眼では把握できないような細い糸で傷を縫合(ほうごう)します。
なお、蒙古ひだ(内眼角贅皮)が有る方の場合、二重まぶたは末広型となります。
また、蒙古ひだが無い方の場合は、平行型の二重まぶたになります。

並行型二重まぶたの例

末広型二重まぶたの例
並行型二重まぶたを御希望の方は、切開式二重まぶたの手術と同時に内眼角形成(目頭切開)の手術を同時に行なうことをお勧めします。
内眼角形成術(目頭切開)の欠点と利点
目頭切開(内眼角形成)のメリット
目頭切開(内眼角形成)のメリットは、切開式二重まぶた手術と組み合わせると、大きくパッチリした目が可能です。特に平行型ふたえ線を希望の方には、必要不可欠な場合もあります。
目頭切開(内眼角形成)のデメリット
目頭切開(内眼角形成)手術のデメリットは、暫く腫れや赤みが続くことと、元に戻すことができないことでしょう。ですから、あまり大きな変化を求めることは禁物かもしれません。
内眼角形成術(目頭切開)の手術時間と術後経過
内眼角形成術(目頭切開)の手術は、デザインを含め90分くらいです。
マイクロサージェリー(顕微鏡下手術)を行ないますので、極めて丁寧な手術ができます。これにより、術後の傷痕の状態が良なります。
内眼角形成術(目頭切開)の手術後、30分程冷却してご休息を頂いた後、ご帰宅になれます。
内眼角形成術(目頭切開)の手術の当日は、瞼が腫れますので、眼鏡か薄めのサングラスをご用意下さい。
手術日は小さなガーゼをあてテープで固定しますが、術後翌日のチェックではテープ固定のみとなります。
抜糸は、術後7日目に行います。
内眼角形成術(目頭切開)手術のアフターフォロー
内眼角形成術(目頭切開)手術の傷痕は、術後2〜3カ月くらいは硬く感じます。また、術後4〜6カ月頃には、傷痕の周りが赤くなることがあります。最も傷痕の赤みが続く場所ともいえます。
内眼角形成術(目頭切開)手術後1年程度を経過すると、傷痕も思いのほか綺麗に仕上がります。十分待機が必要です。その間、お化粧などでカモフラージュして下さい。
内眼角形成術(目頭切開)手術の詳細情報
施術時間 | 30分〜1時間半程度 |
施術後の通院 | 1週間後抜糸。1ヶ月目と3ヶ月目にデザインチェック |
腫れについて | 2〜3週間程度でかなり落ちつく |
カウンセリング当日治療 | 基本的に不可。感染症の血液検査結果があれば可能 |
入院の必要性 | 不要 |
麻酔 | 局所麻酔 |
内眼角形成術(目頭切開)の手術費用
項目 | 金額 (消費税込) |
---|---|
内眼角形成(目頭切開)(Z形成またはW形成)(両側) | 440,000円 |
内眼角形成(目頭切開)(小切開法)(両側) | 330,000円 |
内眼角形成術(目頭切開)の症例
内眼角形成術(目頭切開) Z形成法 症例1
内眼角形成術(目頭切開)Z形成法の術前
内眼角形成術(目頭切開)の手術法のうち、Z形成法で小さな切開で行う術式です。単なる皮膚切除ではなく、目頭の皮下に処置を加えます。
Z形成法では、軟部組織の除去や人体の短縮を行います。しっかり目頭を開くというよりは、重瞼の始まりをしっかりさせる事に重点をおきます。

術前
内眼角形成術(目頭切開)のデザイン
縫合は精密さが要求されるため、顕微鏡下手術(マイクロサージェリー)で行います。

術前
内眼角形成術(目頭切開)の手術直後
目頭(内眼角)部は、軟部組織を切除し僅かに内眼角靱帯を短縮しました。軟部組織の切除とマイクロ糸による中縫合の後、丁寧に皮膚を縫合します。マイクロ糸(極細糸)は肉眼では見えにくいため手術用顕微鏡下手術(マイクロサージェリー)で行っています。

術直後の状態
内眼角形成術(目頭切開)の術後3ヶ月目

術後3ヶ月
この症例の手術費用
両側352,000円(税込・モニター価格)
主なリスク 副作用
感染、出血、瘢痕、肥厚性瘢痕、色素沈着、左右不対象
内眼角形成術(目頭切開)W形成術 症例2
内眼角形成術(目頭切開) W形成術の術前
内眼角形成術(目頭切開)の手術法のW形成術は、同じ内眼角形成術(目頭切開)のZ形成法より、蒙古ひだを大きく除去するため、目頭は大きく開きやすくなります。目が大きくなったように感じますが、傷跡も残りやすい欠点があります。
蒙古系の目つきを西洋人様に変化を希望された症例です。二重まぶたも比較的幅広とし目頭も大きく広げ、平行型を目指したため、W形成術を選択しました。W形成術は、Z形成法に比べ傷が大きいため、傷跡が残りやすい欠点があります。

術前
内眼角形成術(目頭切開) W形成術の手術直後の状態
切開式二重まぶたの手術では、余剰皮膚をしっかり取り大きめの二重まぶたにしました。また、目頭切開(内眼角形成) W形成術では、蒙古ひだを大きく切除しない眼角靱帯(がんかくじんたい)を縫縮しました。この結果、目頭はより白人様に広がりました。
開眼時

術直後
閉眼時

術直後
内眼角形成術(目頭切開)W形成術の術後1年目
内眼角形成術(目頭切開)W形成術の手術後1年目の状態です。目頭側にはやや瘢痕が残りましたが、目はとても大きく変化しました。
開眼時

術後1年
閉眼時

術後1年
内眼角形成術(目頭切開)Z形成術 症例3
内眼角形成術(目頭切開)Z形成術の術前
内眼角形成術(目頭切開)の手術法のうち、小さなZ形成術での症例です。
内眼角形成術(目頭切開)のZ形成法に比べるとやや傷跡が残りやすくなりますが、目頭の開きがよくなると考えている医師もいます。
なるべく傷跡を目立たなくするには、丁寧な縫合が必須ですので顕微鏡下手術(マイクロサージェリー)で行います。

術前
内眼角形成術(目頭切開) Z形成術のデザイン
切開式二重まぶたの手術とともに目頭にZ形成の切開予定線をデザインしました。

デザイン
内眼角形成術(目頭切開) Z形成術の術直後
内眼角形成術(目頭切開)Z形成術での術直後です。
開眼時

術直後
閉眼時

術直後
内眼角形成術(目頭切開) Z形成術の術後6ヶ月
目がやや大きくなっているのに気づくでしょう。閉眼時では、まだ傷跡が赤みが残っています。内眼角形成術(目頭切開) Z形成術の術後1年程度でかなり自然になると考えます。
開眼時

術後6ヶ月
閉眼時

術後6ヶ月
この症例の手術費用
両側352,000円(税込・モニター価格)
主なリスク 副作用
感染、出血、瘢痕、肥厚性瘢痕、色素沈着、左右不対象
内眼角形成術(目頭切開)内田法 症例4
内眼角形成術(目頭切開)内田法の術前
内眼角形成術(目頭切開)内田法とは、蒙古襞(内眼角贅皮)を三日月状に切除する方法です。やや傷跡が残りやすく修正が困難なことがあります。
末広型から平行型の重瞼線への変更を希望した症例です。

術前
内眼角形成術(目頭切開) のデザイン
内眼角形成(目頭切開)のデザインです。 切開式二重まぶたの際若干余剰皮膚を切除し、切除予定線を蒙古ひだを切除するように伸ばしました。
縫合は精密さが要求されるため、顕微鏡下手術(マイクロサージェリー)で行います。

術前のデザイン
内眼角形成術(目頭切開) の術直後
目頭(内眼角)部は、軟部組織を切除し僅かに内眼角靱帯を短縮しました。軟部組織の切除とマイクロ糸による中縫合の後、丁寧に皮膚を縫合します。
開眼時

術直後
閉眼時

術直後
内眼角形成術(目頭切開) の術後3ヶ月。
開眼時

術後3ヶ月
閉眼時

術後3ヶ月
この症例の手術費用
両側352,000円(税込・モニター価格)
主なリスク 副作用
感染、出血、瘢痕、肥厚性瘢痕、色素沈着、左右不対象
リスク(合併症・副作用 等)
- 感染
- 細菌やウイルス等による炎症。
- 血腫
- 術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
- 出血
- 術後やや多い量の出血を見ることです。
- 内出血
- 術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
- 瘢痕(創跡)
- 全ての皮膚切開創は、多少の傷跡が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
- 肥厚性瘢痕(ケロイド)
- 傷跡の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
- 色素沈着
- 瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
- アレルギー
- 薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
- 予定形態との差
- なるべく患者さまの意見はとりいれるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
- 微妙な左右不対称
- 人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
内眼角形成術(目頭切開)手術の実際
内眼角形成術(目頭切開)手術のポイント
- Z形成術における縫合は極めて細かいので顕微鏡手術とする
- 内眼角靭帯の調節により目頭の深さを変化させる
- 控えめな修正にとどめる(大きすぎる修正は奇異な目つきになりやすい)
内眼角形成術(目頭切開) Z-形成術
内眼角形成術(目頭切開)のZ-形成術では、蒙古ひだの部分を小さな三角形の皮弁として展開し、それを目頭と鼻の間に移動します。
蒙古ひだが取れ目頭が広くなります。もちろん大きさは調節できます。
もし、内眼角形成術(目頭切開)のZ-形成術での術後にどうしても気に入らなくなったりした場合、元に戻すことができます。

最初、蒙古ひだの下向きの頂点だったO点はP点に移動縫合されます。
E点は、そのままふたえの線に移行していきます。その結果、目頭は内側(鼻側)に引っ張られ蒙古ひだは消失します。